あの着信音の作者は、それを聞かずに死んだ

エンタメ・カルチャー

ノキアの携帯電話。あの「テ・テ・テッテッテ〜」という着信音を、覚えている人は多いはずです。じつはあのメロディ、もとは1902年ごろに作られた、クラシックギターの独奏曲なんです。

原曲は『グラン・ヴァルス』。作ったのはスペインのギタリスト、フランシスコ・タレガです。着信音になっているのは、この曲のたった4小節、時間にして3秒半ほど。曲のほんのワンフレーズが切り取られ、世界中のポケットで鳴るようになりました。ノキアの携帯に初めて載ったのは1994年。当初は「グランデ・ワルツ」と呼ばれ、のちに「ノキア・チューン」と名前を変えます。

電話が広まる前に、この世を去った

ここに、少し切ない話があります。作曲したタレガが亡くなったのは、1909年。ノキアがこの旋律を採用する、85年も前のことでした。つまり彼は、携帯電話が世に出るどころか、電話すら珍しかった時代の人。自分の書いた数小節が、のちに世界中で毎日鳴り響くことを、まったく知らずに世を去ったわけです。

その鳴った回数がまた、けた違いでした。2009年には、1日におよそ18億回、1秒あたり2万回ほど鳴っていた、と報じられています。史上もっとも多く鳴った旋律のひとつ、とも言われるほど。ちなみにタレガのこの曲、たどっていくとショパンの円舞曲に着想を得たとされます。100年以上前のギターの一節が、こんな旅をするとは、作者も思わなかったでしょうね。


関連記事


参考にした情報源: en.wikipedia.org

コメント

タイトルとURLをコピーしました