404はCERNの404号室ではない。ただ、その隣に30年空席の番号がある

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ページが見つからないときに出る404。この番号の由来として、たいへんよくできた話が流通しています。ウェブが生まれたCERNの404号室に最初のサーバーが置かれていた、あるいはウェブの生みの親ティム・バーナーズ=リーの部屋がそこで、彼がしょっちゅう不在だったから——というものです。

残念ながら、これは作り話です。しかも、そう判断するのに関係者の証言は要りません。当時の文書を見れば済みます。

1992年の文書に、答えが書いてある

W3Cのサイトには、1992年当時のHTTPステータスコード一覧が歴史的文書として残っています。そこに並んでいる番号はこうです。200番台に200、201、202、203、204。300番台に301、302、303、304。そして400番台に400、401、402、403、404。500番台に500、501、502、503。

この文書には、番号の付け方も書かれています。4から始まるコードはクライアント側が誤ったと思われる場合、5から始まるコードはサーバー側が誤ったと自覚している場合。つまり最初の桁が誤りの種類を表し、下二桁は連番です。404は、クライアント側のエラーを並べた区画の5番目にすぎません。

もし404が部屋番号に由来するなら、400も401も402も403も部屋でなければ筋が通りません。そういう話です。

ウェブの共同開発者ロベール・カイユーは、この俗説を取材のたびに否定してきました。2017年の取材では、この神話が広まるのは、証拠を否定して現実より作り話を好むという人間によくある性質のせいだろう、と述べたと伝えられています。

ところで、その並びに30年以上空席のままの番号があります

1992年のリストをもう一度見てください。400、401、402、403、404。この402が何なのか、ご存じでしょうか。

402 Payment Required。日本語にすれば「支払いが必要です」です。1992年の時点で、ウェブに課金の仕組みを組み込む構想があり、そのための番号として席が用意されていました。

そして2022年に発行された最新のHTTP仕様でも、402は「将来の使用のために予約」のままです。標準的な使い方は定義されていません。ブラウザ側の対応もなく、402が返ってきても、ただの4xx系のエラーとして表示されます。決済サービスの中には独自に使っているところもありますが、共通の意味は決まっていないままです。

404の隣で、30年以上ずっと空席が用意され続けている。個人的にはこちらのほうが、404号室の話よりよほど面白いと思っています。


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参考にした情報源: w3.org

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