バーコードの特許は、使われる前に切れていた

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レジで鳴る「ピッ」。あの縞模様の元になった発想は、フロリダの砂浜で生まれました。1948年の冬、ノーマン・ジョセフ・ウッドランドさんは、大学の職を辞してマイアミビーチの祖父のアパートに移り、ある課題に取り組んでいました。商品の情報を、機械に自動で読ませる方法です。

本人が後年、こう語っています。モールス信号の点と線のことを考えながら、砂に4本の指を突き立てた。なぜかそのまま手前に引いたら、4本の線ができた。「これだ」と思った。点と線を、太い線と細い線に置き換えればいい——ボーイスカウトで覚えたモールス信号が、ここで効いたわけですね。

最初のバーコードは、丸かった

相棒のバーナード・シルバーさんと出した特許は1952年に成立します。ただし図面にあるのは、いまの縦縞だけではありません。彼らが本命と考えたのは、的のような同心円でした。理由は明快で、丸ければどの向きから読ませても正しく読める。商品の向きを揃えなくていいんです。

ところが当時は、レーザーもコンピュータも未熟でした。2人は特許を1万5000ドルで売却します。生涯でこの発明から得たのは、結局それきりでした。

実際にレジで初めてバーコードが読まれたのは1974年6月26日の朝8時1分、オハイオ州のスーパーです。読まれた商品はガム。これは偶然ではありません。「あんな小さな包装に印刷できるのか」というのが業界最大の難題で、それが解けたことを示すために選ばれたと伝えられます。

ただ、皮肉なことがあります。1952年に成立した特許は、17年で期限を迎える決まりでした。つまりこの最初の「ピッ」が鳴ったとき、2人の権利はとうに切れていたんです。しかもシルバーさんは、その11年前に38歳で世を去っていました。


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参考にした情報源: smithsonianmag.com

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