台所にある電子レンジ。その先祖は、戦争中のレーダー装置でした。電波を作り出す「マグネトロン」という部品——レーダーの心臓部です——の前に立っていた技術者が、あることに気づいたところから話が始まります。
その人はパーシー・スペンサー。レイセオン社でレーダー用の部品を作っていました。1945年ごろ、装置のそばにいた彼は、ポケットに入れていた菓子が溶けているのに気づきます。ただし正直に書くと、この有名な逸話を裏づける当時の記録は残っていません。会社が語り継いできた物語、という側面があります。
確かなのは、その後の行動のほうです。彼は次にポップコーンを持ち込み、電波の前で弾かせました。続いて卵を試したところ、同僚の顔の前で爆発したと伝えられています。電子レンジで卵を温めてはいけない、というあの常識は、どうやらこの時から始まっているようです。ある百科事典はこう書いています。彼はこの現象に気づいた最初の人ではなかったが、それを調べた最初の人だった、と。
身長ほどの高さで、340キロ
特許の出願は1945年10月。1947年に発売された最初の商品は「レーダーレンジ」と名づけられました。レーダーとレンジをつなげた名前です。ただし姿は台所向けとは言えません。高さは人の背丈ほど、重さは340キロ、しかも水で冷やす必要がありました。
そしてこの発明で、スペンサーが会社から受け取った報酬は2ドル。特許を取った社員全員に一律で払われる謝礼金でした。彼は小学校を中退して働き始め、海軍時代に夜の当直で教科書を読み独学した人です。生涯の特許は150件とも300件とも言われます。ちなみに家庭に電子レンジが入ったのは、日本のほうが早く、1976年の普及率は日本17%に対しアメリカは4%でした。
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参考にした情報源: en.wikipedia.org


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