YouTubeに世界で初めて上がった動画は、象の前で19秒ほどしゃべるだけの映像です。2005年4月23日、サンディエゴ動物園。映っているのは共同創業者のジョード・カリムさん本人で、内容はといえば「こいつらのすごいところは、鼻がほんとに、ほんとに長いこと」。それだけ。
じつはこの動画が上がった当時、YouTubeは動画サイトのつもりではありませんでした。創業者3人——カリムさん、チャド・ハーリーさん、スティーブ・チェンさん——は全員PayPal出身。作り始めたのは2005年2月14日、バレンタインデーです。カリムさんは後年こう振り返っています。「自分たちの作ったものをどう説明していいか分からなかった。だから興味を引くために、新しいタイプの出会い系だと言っていた」。標語まで用意していました。「Tune in, Hook up」。
747が飛び立つ動画で、埋めた
ところが、肝心の動画が集まりません。彼らはCraigslistに広告を出し、女性が動画を上げてくれたら報酬を払うと持ちかけました。金額はカリムさん自身、1本20ドルとも、10本で100ドルとも語っています。結果は——返信ゼロ。
それでもサイトを空にはしておけない。困ったカリムさんは、ボーイング747が離着陸する動画をひたすら投稿して埋めました。本人の弁がふるっています。「デート? 飛行機? 飛行機とデートしたい奴がいるか?」
転機は、利用者のほうが先を行っていたことでした。犬の動画、旅行の動画、なんでも上げ始めたんです。ならばいっそ、何を上げてもいい場所にしよう。2005年6月、彼らはサイトを全面的に作り替えます。それから1年半後の2006年、Googleが16億5000万ドル相当の株式交換で買収しました。象の19秒から、そこまでは驚くほど早かったわけですね。
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参考にした情報源: en.wikipedia.org


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