最初のメールは、自分の存在を知らせた

テクノロジー

メールアドレスの真ん中にある「@」。あれを最初に使ったのは、レイ・トムリンソンという技術者でした。1971年の暮れ、まだインターネットの前身「ARPANET」しかなかった頃の話です。

当時のメールは、同じコンピュータの中にいる相手にしか届きませんでした。宛先は名前だけ。でもそれだと、別の機械にいる「トムリンソン」と区別がつきません。そこで彼は、名前と機械名を区切る記号を探しました。選んだのが「@」。英語では「りんご10個@150円」のように「〜あたり」を表す記号で、「〜にいる」という意味に転用できる。しかも、人の名前には絶対に出てこない。だから区切りとして安全だったんです。

誰にも言うな、これは仕事じゃない

面白いのは、これが頼まれた仕事ではなかったこと。彼の会社は政府から「ネットワークを作れ」と受注していただけで、メールなんて誰も注文していません。だから彼は同僚にこう言ったそうです。「誰にも言うなよ。これは我々がやるはずの仕事じゃない」。

そして、動くと確信した彼が最初に送った実用のメールは——「ネットワーク越しにメッセージを送る方法」の説明でした。つまり世界最初のメールは、メールという仕組みの存在そのものを知らせるメールだったんです。

ちなみに、試験で送った文面の中身は本人も覚えていません。「QWERTYUIOPだった」という有名な話がありますが、本人は「そんな“ようなもの”と言っただけで、TESTING 1 2 3 4だったかもしれない」と訂正しています。確かなのは、全部大文字だったことくらい。世界を変えた一通は、そうやって忘れられているわけですね。


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参考にした情報源: en.wikipedia.org

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