横を向くと笑った顔に見える、あの「:-)」。生まれた日がはっきり分かっています。1982年9月19日の午前11時44分、カーネギーメロン大学の電子掲示板。書いたのは、当時この大学の研究者だったスコット・ファールマンさんです。
きっかけは、ちょっとした騒ぎでした。掲示板に「エレベーターのケーブルが切れたら、中の物はどうなるか」という物理の雑談が立ち、その流れで誰かが「エレベーターが水銀で汚染された」という嘘の警告を冗談で投稿したんです。ところが本気にする人が続出。「冗談なら冗談と分かる印がいる」という議論が数日続き、星印、パーセント、感嘆符と案が出ては流れました。その4日目に出てきたのが、あの3文字です。「冗談の印として、この並びを提案します」。書くのに、10分もかからなかったそうです。
掘り出したのは、磁気テープの山
ところが困ったことに、ファールマンさん本人はその投稿を保存していませんでした。当時は記憶容量が貴重で、掲示板の書き込みは容量が足りなくなると消される運用だったんです。世界一有名な3文字の原本は、そのまま20年、行方不明になります。
本格的な捜索が始まったのは2001年から。当時の掲示板プログラムのソースコードを読み解いて、投稿が入っていたはずのファイル名を推理し、倉庫から1980年代のバックアップテープを掘り出し、それを読める古いテープ装置を探し出す——という発掘作業でした。ファールマンさんはこの作戦を「デジタル・シーラカンス計画」と名づけています。
そして2002年9月10日、ついに1982年10月のテープから当時のスレッドが丸ごと出てきました。20周年の、わずか9日前のことです。ちなみに本人は、いまも鼻のない「:)」があまり好きではないそうです。カエルの顔に見えるから、だとか。
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参考にした情報源: cs.cmu.edu


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