世界初のwebカメラはコーヒーポットだった

テクノロジー

世界で初めてインターネットに映し出されたライブ映像。その主役は、有名人でも事件現場でもありません。ただのコーヒーポットでした。

舞台はイギリス、ケンブリッジ大学のコンピュータ研究室。「トロイの部屋」と呼ばれる部屋の外の廊下に、15人ほどで共有する一台のコーヒーメーカーがありました。困っていたのは、別のフロアの人たち。一杯を求めて何階分も階段を上ったのに、ポットは空っぽ。夜通し居座るハッカーたちが飲み干していたんです。

階段をサボるための、小さな仕掛け

そこで1991年、Quentin Stafford-Fraser と Paul Jardetzky の二人が、ポットにカメラを向けます。残量を研究室のパソコンへ送る「XCoffee」というソフトを書いたんですね。画質は128×128ドットの白黒で、更新は1分に3回ほど。湯気も、コーヒーの色すらあやしい粗さでした。でも、席を立たずに残りがわかる。それで十分だったんです。

転機は1993年11月。Daniel Gordon と Martyn Johnson が、この映像をウェブにつなぎました。すると、階段をサボるための内輪の仕掛けが、世界中から覗ける「世界初のwebカメラ」になってしまったんです。

いまの配信は、全部ここから

ポットの電源が落とされたのは、2001年8月22日の午前9時54分(UTC)。役目を終えた本体はeBayで3,350ポンドで競り落とされ、今はドイツの博物館で静かに余生を送っています。

いまのライブ配信も、遠隔の監視カメラも、たどっていくと全部この一杯にたどり着きます。面倒くさがりが、うっかり世界を変えてしまった話でした。


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参考にした情報源: en.wikipedia.org

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