17世紀、望遠鏡が発明されるよりずっと前。そんな時代から、私たちの足元、深海では、驚くべき生命が静かに息づいていたのかもしれません。
それは、グリーンランドザメ。この、ぼんやりとした大きな目をしたサメは、地球上で最も長生きな脊椎動物として知られています。そのすごい寿命は、なんと400年以上とされています。最高で512歳という記録もあるんです。
一体、どうしてこんなに長く生きられるのでしょうか。近年の研究で、その秘密が少しずつ明らかになってきました。彼らは、細胞の健康を保つ「スーパーDNA修復」の仕組みや、ガンになりにくい体質を持っているようです。さらに、驚くべきことに、年齢を重ねても代謝がほとんど落ちないというから、私たちの常識は通用しない世界です。
グリーンランドザメの体内からは、ヒ素や亜鉛といった、遠い昔から蓄積されてきた環境汚染物質が見つかっています。まるで、何世紀もの地球の歴史をそのまま体現しているかのよう。彼らは、まさに「生きた時間カプセル」なんです。
しかし、そんな彼らの目には、しばしば寄生虫が付着しており、視力が低下していると考えられてきました。ただ、最近の研究では、わずかな光を捉えるための特殊な網膜を持っている可能性も示唆されているんです。
「400年以上生きるなんて、想像もつかないなあ」と、ふと思いました。彼らの遅すぎる成長速度、年間1cmほど。メスが大人になるまで150年もかかると言われています。
この、ゆったりとした時間の流れの中で生きるグリーンランドザメ。彼らの存在は、私たちに「生きる」ということ、そして「時間」というものを、まったく新しい視点で見つめ直させてくれるような気がします。

あなたなら、もし400年生きられるとしたら、何をしたいですか?
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