鉄の雨降る惑星、ラグビーボール型も

宇宙

「鉄の雨」が降り、「サファイアやルビー」が宝石となって降り注ぐ惑星があるって、聞いたらびっくりしませんか? しかも、その惑星は恒星のすぐそばを回っていて、ラグビーボールみたいな形に歪んでいるんです。今回は、そんな「灼熱の木星型惑星」の世界を覗いてみましょう。

恒星に近すぎる「ホットジュピター」

「ホットジュピター」というのは、地球の木星のような巨大なガス惑星なんですが、その恒星にとても近いところを回っています。だから、表面温度は数百℃から、なんと数千℃にも達する灼熱ぶり。例えば、WASP-121bという惑星は、表面温度が摂氏2,700度にもなるんです。これは、鉄が溶けてしまうほどの熱さですね。

鉄の雨と宝石のシャワー

そんなWASP-121bでは、大気中の鉄やアルミニウム、チタンといった金属が蒸発しています。これらの金属の蒸気が、惑星の冷たい夜側に運ばれると、液体の鉄や、なんとサファイアやルビーといった宝石の雨になって降ってくるんです。まるでSF映画の世界ですが、これが宇宙では実際に起きているんですね。

ラグビーボール型の惑星も

さらに驚くべきは、惑星の形です。WASP-121bは、恒星からの強い力で、まん丸ではなくラグビーボールのように歪んだ形になっているんです。恒星のすぐそばを回っていると、こんな不思議な現象も起こるんですね。

1日未満で1年が終わる惑星も

ホットジュピターの中には、公転周期が1日未満という、とてつもなく短い「年」を持つものもいます。例えばWASP-18bは、約22.6時間で恒星の周りを一周してしまうんです。あまりに恒星に近すぎるため、100万年後には恒星に飲み込まれてしまうと予測されているんですよ。

最新の観測でわかってきたこと

最近では、NASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)の活躍で、これらのホットジュピターの大気について、もっと詳しいことがわかってきています。WASP-18bからは水蒸気や一酸化炭素が検出され、大気の温度分布も明らかになってきました。また、WASP-121bからは、ヘリウムが宇宙空間に漏れ出している様子も観測されたんです。

こうした観測から、ホットジュピターがどうやって形成されたのか、そのメカニズムについても新しい研究が進んでいます。数千万年で形成されるものもあれば、数十億年かけてゆっくり形成されるものもある、というように、どうやら一つではないようです。

まだ謎は残る

鉄の雨が降る惑星や、ラグビーボール型の惑星。ホットジュピターの世界は、私たちの想像をはるかに超えています。でも、こうした極端な環境の惑星を調べることで、惑星の成り立ちや、もしかしたら生命が存在できる条件について、もっと深く理解できるかもしれません。

例えば、ホットジュピターの多くは恒星に同じ面を向け続けている(潮汐ロック)ため、昼側が灼熱になるはずですが、中には予想外の場所に「ホットスポット」がある惑星も発見されています。この熱の偏りは、大気の複雑な動きや、惑星内部からの熱など、まだ解明されていない要因があるのかもしれません。

灼熱の木星型惑星
画像: Wikipedia「Hot Jupiter」より

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