オーストラリアの広大な大地に、乾いた銃声が響き渡った場所があります。
そこは、1932年に「エミュー戦争」と呼ばれる、ちょっと変わった出来事が起きた場所なんです。
一体、何があったのかと言いますと、農作物を食い荒らすエミューという大きな鳥の大群に、なんと機関銃を持った兵士たちが立ち向かった、というお話。
西オーストラリア州の農家さんたちが、エミューの被害に困り果てて、軍に協力を求めたんですね。
兵士たちは「これでエミューも退治できるだろう」と意気込んだそうですが、現実はそう甘くありませんでした。
エミューは、想像以上に速くて賢かったんです。
目標の約2万羽のエミューに対し、兵士たちは約1万発もの弾丸を撃ち込んだと言われています。それでも、数千発の銃弾を浴びても致命傷にならず、すごいスピードで逃げ延びるエミューもいたとか。
エミューの皮膚は厚く、骨格も丈夫。そして何より、集団で散らばったり、急な方向転換をしたりと、当時の機関銃ではなかなか狙い撃ちできなかったようです。
作戦は数週間にわたって行われましたが、期待されたような戦果は得られず、結局はエミュー側の「勝利」に終わった、というのが通説になっています。
広大な大地を、灰色と茶色の羽毛をなびかせたエミューが、銃弾を避けながら疾走する光景。想像してみると、なんとも不思議な光景ですよね。

この出来事、正直、兵士さんたちはどんな気持ちだったんでしょうね。
自然の力強さというか、あるいは、人間の技術だけではどうにもならないことがある、ということを教えてくれるような気がします。
エミューたちは、今日も元気に大地を駆け回っていることでしょう。
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