スマートフォンやUSBメモリにデータを保存するたび、そのデバイスの重さは——ごくごくわずかにですが——実は「重く」なっています。私たちが毎日使うデジタル機器の奥底で、宇宙の法則が静かに働いている証拠なんです。
からくりはこうです。フラッシュメモリは、データを書き込むとき、ごく小さな部屋(浮遊ゲート)に電子を閉じ込めます。閉じ込められた電子は、より高いエネルギーの状態になります。そしてアインシュタインの有名な式 E=mc²(エネルギーと質量は同じものの表と裏)によれば、エネルギーが増えれば、その分だけ質量もほんの少し増える。だからデータを詰め込んだデバイスは、空のときより「重く」なる、というわけです。
とはいえ、その増える重さは想像を絶するほど小さいものです。カリフォルニア大学バークレー校のジョン・クビアトウィッツ教授がよく挙げる例では、データを満杯にした電子書籍リーダーは、空のときより およそ100京分の1グラム(10⁻¹⁸グラム)ほど重くなる、とされます。どんなに精密な秤でも測れない、原子1個ぶんにも満たない差です。
ちなみに、この「重くなる」話がきれいに当てはまるのは、電子を閉じ込めて記録するフラッシュメモリ(スマホ・SSD・USBメモリ)の場合です。磁気でデータを刻むHDDは仕組みが違うので、話は単純には当てはまりません。いずれにせよ、日常で感じられる差でないことに変わりはありません。
この原理は、私たちが日々触れているデジタルストレージの、さらにその根源にある物理法則を示しています。極めて微量ではありますが、エネルギーと質量の関係性を理解することは、新しいストレージ技術の開発や、エネルギー効率の向上に繋がるかもしれません。
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参考にした情報源: reddit.com


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