アメリカ全50州を巡る旅、最速は5日半

歴史・文化

アメリカ合衆国の50州すべてを訪れるという旅。多くの旅行者にとって、これは生涯をかけた目標になり得る大きな冒険です。しかし、その達成にはどれほどの時間と労力がかかるのでしょうか。

「Visiting All 50 U.S. States」という目標を掲げた人々が、その記録や体験を共有するコミュニティが存在します。「All Fifty Club」と呼ばれるその集まりでは、全50州の達成者が正会員として名を連ねます(35州以上を訪れていれば準会員として参加できます)。

驚くべきことに、クラブが公表している最年少の達成者は、生後わずか43日の赤ちゃんです。親の旅に同行して幼くして全州を踏破した”メンバー”は、他にも何人もいます。一方で、旅の効率を極限まで追求した家族もいます。2003年には、フラナガン親子がアラスカからロードアイランドまで、8日と20分で全50州を駆け抜けました(クラブは所要時間の公式認証はしていません)。この種の挑戦はその後も続き、2022年には3人組が5日13時間10分という最速記録を残しています。

こうした旅の記録は、アメリカという国の広大さと多様性を示しています。広大な平野から大きな山脈、そして風光明媚な海岸線まで、アメリカの地理的多様性は訪れる人々を魅了します。また、各州に根付く独自の食文化や歴史も、旅の醍醐味です。例えば、ニューオーリンズのジャズとケイジャン料理、イリノイ州のディープディッシュピザ、マサチューセッツ州のクラムチャウダーなど、地元の名物料理を味わうことは、その土地の文化を体験する重要な要素となります。

しかし、全50州を訪れることは、統計で見ると決して容易なことではありません。YouGovの調査では、アメリカ人の約29%が全50州訪問を生涯目標としているものの、40州以上を訪れたのはわずか4%でした。アメリカの成人の平均訪問州数は、わずか16州に過ぎません。つまり、全50州を制覇した人々は、平均的な旅行者とは一線を画す、並々ならぬ探求心と実行力を持った存在なのです。

Atlas Obscuraは、ユーザーが訪問した州を記録できる50州マップ機能をローンチし、CEO自身も2026年7月4日のアメリカ独立250周年を期限に、全50州制覇に挑んでいました。これは、この大きな旅が、今なお多くの人々にとって魅力的な目標であり続けていることを示しています。

「50日間で50州を50マラソンで走破する」という、型破りな側面もこの旅にはあります。

単に州を通過するだけでなく、その土地の空気を吸い、地面に足をつける。あるいは、その州で一杯のビールを飲む、名物のパイを食べる、といった独自のルールを設けて旅を深める人々もいます。全50州を巡る旅は、単なる観光ではなく、アメリカという国の多様な姿を深く理解するための、ユニークな探求の形なのです。

Visiting All 50 U.S. States
画像: Wikipedia「List of states and territories of the United States」より


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参考にした情報源: atlasobscura.com

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