「壊れない」どころか、ソフトウェアの誤動作で「文鎮化」しても、物理的なスイッチ操作で確実に復旧できる。そんな「永久に文鎮化しない」設計思想を持つ、OpenWrt OneというWi-Fiルーターがあります。
これは、20年にわたるオープンソースプロジェクト「OpenWrt」が、初めてハードウェア設計から主体となって開発した公式デバイスです。OpenWrt Oneは2024年11月29日に正式リリースされました。
2.5GbpsのWANポートはIEEE 802.3af/at準拠のPoEに対応しており、電源のない場所への設置も容易です。このルーターは、M.2スロット(NVMe SSD対応)やmikroBUSヘッダーを備え、NASやIoTプロジェクトなど、多様な用途への拡張性も持ち合わせています。
このOpenWrt Oneのユニークな点は、デュアルストレージシステムと背面の物理的なNAND/NOR切り替えスイッチにあります。これにより、ソフトウェアの不具合で起動不能になっても、「unbrickable(文鎮化しない)」設計のおかげで、ユーザーは確実に復旧させることができます。これは、ライセンスやコードの自由を重視するオープンソースコミュニティの思想が、ハードウェア設計にまで息づいている証と言えるでしょう。
しかし、2025年10月以降の製造ロットでは、M.2 2230サイズのSSDを取り付けるためのポストが欠落しているという、製造上の変更点も報告されています。これは、ユーザーが自分ではんだ付けするか、アダプターを使用する必要があるという、やや手間のかかる変更です。
OpenWrt Oneは、単なるネットワーク機器に留まらず、ソフトウェアの自由と修理する権利を尊重する、デジタル時代の新たな設計思想を体現していると言えます。
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参考にした情報源: openwrt.org


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